土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

2023年11月のブログ記事

  • 菜種と煙草

    小川村(2010.11)から。 文献を読んでいたら下記記述がありました。江戸時代、奥信濃地方(長野県北部)では菜種やタバコ栽培が盛んだったようです。 ------------- 菜種は冬作で、川中島平から北部飯山盆地まで広く栽培された。食用油と灯油としての利用が多く、江戸では「信水」(信州の水油)... 続きをみる

  • 三項道路

    中野市(2007.11)から。10年に1回くらい電車に出会うことがあります。 調査をしていると建築基準法42条3項(三項道路)に指定されている道路を見かけることがあります。 三項道路は、幅員4m未満の二項道路について、土地の状況によりどうしても拡幅することが困難な場合に、特定行政庁(建築主事)が、... 続きをみる

  • 長野県の地租改正

    長野市中条御山里(2008.12)から。 今日のブログは専門的な古い話です。昔、興味のあった地租改正(田の地価)について調べたことがあり、その資料をまとめてみました。 文献(信濃第28巻)に明治時代初期に行われた地租改正で田の地価決定について詳細な説明がありました。 地租改正事業は、明治6(187... 続きをみる

  • 早出し野菜(江戸時代)

    長野市中条御山里(みやまさ)から(2010.11)。 下の写真は”お菜取りツアー”に参加(2010.11.21)したときのもので野沢菜をたくさん取りました。たしか40kgほど。 古い文献(下記引用)を読んでいたら江戸時代(1842年)、早出し野菜の出荷を禁止する御触書(文書・長野市入山地区)が幕府... 続きをみる

  • 古い地名10(県)

    飯綱町(2011.11)から。 長野県の地名に「県」(あがた)と読む場所があちこちにあります。たとえば東御(とうみ)市県、松本市県、長野市県町など。また、「小県郡」も”ちいさがたぐん”と読みますから”あがた”と似ています。ネットで調べてみたら他県にも「県」の地名がありました。 昔、なぜ”けん”と読... 続きをみる

  • 前納報奨金

    小川村(2010.11)から。 下水道受益者負担金・分担金の金額について調べていたら前納報奨金を設けている市町村がありました。前納報奨金とは一括納付により納期限前に納付した場合、交付の対象となり、実質負担金が少なくなる制度です。 下水道受益者負担金は、市町村によって土地面積に1平方メートル当たりの... 続きをみる

  • 住宅用地の軽減措置2

    小川村(2011.11)から。 住宅の一部に店舗が併設されている建物=併用住宅は、居住部分の割合(注)によって固定資産税が異なります。たとえば1階店舗、2階住宅(居住部分の割合40%)の建物があった場合、住宅用地の率は50%として軽減措置が受けられますが、住宅の割合が20%(1/4未満)の場合は、... 続きをみる

  • 地すべりの地割慣行2

    小川村(2010.11)から。 長野市の芋井支所北方は、地すべり地帯にあり、地すべり防止区域に指定されています。周辺の土地利用として傾斜地に棚田が見られます。 下記文献を読んでいたら棚田の発達理由についての記述がありました。また、地すべり地の開発に関する示談書の写真(写6-5)が掲載されていて参考... 続きをみる

  • 古い地名9(条里制跡)

    飯山市(2008.11)から。 昔、文献(佐久の開拓史)に条里制跡と思われる地名が残っているという記述に驚いたことがあります。それに「遺称(いしょう)」という言葉にも。 ------------ 「4 地名について 佐久に残っている口分田と条里的遺構関係の地名はつぎのようである。 ①佐久市小宮山に... 続きをみる

  • 住宅用地の軽減措置

    高山村(2009.11)から。 昔、”老朽化した空き家住宅でも固定資産税の軽減措置はあるのでしょうか”の相談を受けたことがあります。 地方税法に規定されている住宅用地に対する固定資産税及び都市計画税の「住宅用地の軽減措置(課税標準の特例)」の適用を受けるには、「住宅の認定」を受ける必要があります。... 続きをみる

  • 古典詰将棋

    白馬村(2012.11)から。 11/11、将棋「竜王戦」第四局がabemaTV将棋で放映されていました。藤井聡太氏は終盤に37手詰を短時間で読み切っていたのには本当に驚きました。 ふと、江戸時代の天才棋士(伊藤宗看・看寿)を思い出し、詰将棋作品集(詰むや詰まざるや)をパラパラとめくりました。この... 続きをみる

  • 棚田の水路

    白馬村(2012.11)から。 前に棚田の風景を写していて傾斜地にある田の水路に興味を持ったことがあります。 通常、田の脇に水路が流れていて、棚田はそこから引込み、排水もする方法(用水兼排水)がとられます。中には田からあふれた水を下段の田へ流れ込むようなものも見られます。 文献(豊科町誌)に大昔の... 続きをみる

  • 地層の変化

    小川村(2012.11)から。 仕事でボーリング調査による柱状図をみることがあります。柱状図には深度によって地層の状況が記載されています。 たとえば深度3~17.5mはシルト質粘土(N値4~7)、深度18~20mはシルト質砂レキ(N値50)のように。一般的にN値(標準貫入試験値)が小さいと地盤は軟... 続きをみる

  • 網状流路の面影

    小川村(2012.11.16)から。 先日、地盤の本を読んでいたら「網状流路」の読み方が「もうじょうりゅうろ」となっていたので長年の間違いに気づきました。網状を”あみじょう”と思いこんでました。 網状流路とはウィキペディアに説明があります。 「網状流路(もうじょうりゅうろ)とは、川筋が幾本にも分か... 続きをみる

  • ぱちんこ台

    高山村から。 子供の頃(約53,4年前)、自宅にパチンコ台が1台ありました。父が廃棄する台を譲り受けたものだったと記憶しています。レバー又はハンドルを下に押すと玉が上がり、釘の中を流れて下の穴に吸い込まれます。たまに、途中にある箱形の穴へ入った時(業務用は玉が追加して出てくる)はうれしかったことを... 続きをみる

  • 休息所(立場)

    飯山市一山温井から。 前に文献(宿場と街道)を読んでいたら「立場(たてば)」の記述がありました。 江戸時代、武士や旅人の休憩する場所(立場)が決まっていたようです。 ---------- 宿と宿の間には立場という所があり、それに茶屋があって休息所となっていたが、それを立場茶屋といった。宿間に一カ所... 続きをみる