土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

休息所(立場)

飯山市一山温井から。

前に文献(宿場と街道)を読んでいたら「立場(たてば)」の記述がありました。
江戸時代、武士や旅人の休憩する場所(立場)が決まっていたようです。
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宿と宿の間には立場という所があり、それに茶屋があって休息所となっていたが、それを立場茶屋といった。宿間に一カ所かニカ所、時にはないこともある。
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また、同文献によると下記のような細かい取決めがあったようです。
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中山道の追分宿では天保十三年(一八四二)に規定を作り、旅籠屋では格別の由緒のある武家方のほかは昼休をさせない、茶屋は旅人を止宿させない、茶屋・旅籠屋では決して商い物はしない、ということを決めて、代官所に屈け出している。(略)大名は昼休でも本陣を利用することになっていたが、何らかの由緒によって茶屋を小休に使うこともあり、それを茶屋本陣といった。
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違う文献(長野県の地名)に”「立場茶屋」は旅の人馬救急活動をも受け持っていたため宿から人が派遣されていた”という記述がありました。


”たちば”ではなく”たてば”と読む場合、意味が異なることに少し驚きました。
<引用・参考文献>
児玉幸多「宿場と街道-五街道入門-」p.35,昭和61年,東京美術
松崎岩夫「長野県の地名 その由来」p.418,1991年,信濃古代研究所
<参考サイト>
国土交通省関東地方整備局 横浜国道事務所
https://www.ktr.mlit.go.jp/yokohama/tokaido/index.htm
「立場(たてば)」とは、宿場と宿場の間にあって、旅人や人足、駕籠かきなどが休息する場所のことです。

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