土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

公図の色

長野市山間部(芋井)から。


昔、和紙の公図に道は赤色、水路は青色といった色が付けられていました。


文献に
「(9)公図に掲げられた凡例(和紙原図)
道…………赤色  水路………水色  田………黄色
畑…………薄茶色 宅地………薄い赤色(桃色)
原野………黄緑色 山林………緑色
公図上の赤色,水色の着色表示は,地租改正の際に作製した地引絵図において,民有地(課税対象地)と区分するためにしたものである。明治8年5月30日地所処分仮規則第1章処分方綱領第8条に「渾テ官有地ト定ムル地所ハ地引絵図中へ分明二色分ケスヘキコト」と規定し,改租図(後の土地台帳附属地図)に道路は赤色,水路・河・海・湖・沼・溜池等は青色,堤塘は灰色等で着色し国有地であることを公示した。
色については,それぞれの府県が独自に決めたことから相違が見られる。例えば,道について赤・朱,川にっいて水色・藍色等が見受けられる。」


とあります。
全国的に今でも狭い道は赤線、水路を青線といいますが、そのなごりでしょう。


<引用文献>
友次英樹「増補版 土地台帳の沿革と読み方」p.143,日本加除出版

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