土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

マッチ

岡山県(2012.8)から。

我が家で、けむりのでる蚊取線香に火をつけるのはいまだにマッチを使っています。電池の切れた石油ストーブの芯に火をつけることにも。


私が小学生の頃(50年前)、マッチを使ってガスコンロに火をつける時、いつも不安でした。たまに大きくボンと燃えましたし。


文献(事物はじまりの物語)に興味深い記述がありました。
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フランスに滞在中、マッチの軸木に白揚樹(ハコヤナギ)が適していることを知った清水は、四方に人を派して探しまわった。その結果、日光山中にみられることを知り、さらに信州(長野県)の諏訪附近と富士山の山林に多いことを確認した。白揚樹はそれまでなんの役にも立たぬ樹木であるとされていたが、マッチの軸木として重要視されるようになった。
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下記サイトによると、現在、マッチの軸木として使われる木は白揚樹やアスぺン(ヤマナラシ類)が多いそうです。そして、軸木は大半が輸入に頼っているようです。


また、同文献に下記記述がありました。
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マッチをすると、軸木の頭部にともる明るい炎。かすかな匂いもして、心が安らぐこともある。それが今では郷愁に近いものになってしまっている。
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マッチに火をつけると大きく燃え上がる姿に一瞬の哀愁を感じます。


今回も旧ホームページのブログを焼き直しました。
<引用文献>
吉村昭「事物はじまりの物語」pp.76,86,87,ちくまプリマー新書
<参考サイト>
電子じばさん館(マッチ)
http://himeji.jibasan.jp/

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