土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

災害の爪痕2

新潟県上越市板倉区にある人柱供養堂の地すべり資料館(2012.9)から
800年前の大規模な地すべりで、押し倒されたまま地面に埋没した埋もれ木が展示されていました。この埋もれ木は1990(平成2)年、ほ場整備現場から発見されたそうです。

鎌倉時代末期、長野県から一人の旅僧が黒倉峠を越えて新潟県板倉に立ち寄った際、地すべりを止めるため人柱(身代わり)になったという伝説がありました。現代(1937年)になって水田の客土工事をしている時、地中から大きなかめ(高さ90cm・直径69cm)が見つかり、中に座禅を組んだ人骨が発見されました。村人たちは伝説が本当のことだと分かり、僧に感謝して、骨が発見された場所に人柱供養堂が立てました(地すべり資料館参照)。

この人柱供養堂周辺では、土砂災害防止法による土砂災害警戒区域が数多く指定され、実際、地すべり災害が発生しています。
たとえば上越市板倉地区国川(こくがわ)で2012年3月融雪に伴う大規模な地すべりが発生しました。地すべりの規模は長さ500m、幅150mにおよび、現場へ行った時(2012.9)は新潟県が緊急的に対策工事を実施していました。
豪雨や地震のほかに雪国では融雪も地すべりの原因となるようです。

<参考サイト>
にいがた観光ナビ
https://niigata-kankou.or.jp/blog/825
人柱供養堂(新潟県)
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/jouetsu_sabou/1354572113082.html
地すべり資料館
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/jouetsu_sabou/museum.html

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