土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

高規格堤防(スーパー堤防)

東京都大田区(2015.3)の多摩川堤防付近から

撮影地からほど近い所で若い頃(23歳)、アルバイトをしていたので懐かしくなって2015年3月に訪れました。資格試験を何年も勉強中の孤独な若者でした。


堤防を歩いていたら洪水や地震に強いと言われる高規格堤防特別区域の看板がありました。
<高規格堤防(下記サイト参照)>
高規格堤防は、現状の市街地側に土を盛り、堤防の幅を堤防の高さの30倍程度まで拡げた全体にゆるやかな台地のような形状の堤防です。
たとえば10メートルの高さの堤防なら10メートル×30倍=300メートルの幅となります。
<高規格堤防特別区域>
高規格堤防特別区域は高規格堤防の完成により、その敷地である土地の区域は河川区域となりますが、その土地の区域のうち河川法に基づく規制を緩和し、通常の利用ができる区域を明確にするために設けるものです。


河川区域には通常、建物を建てられませんが、高規格堤防特別区域の指定をすることによって建てることのできる範囲が明確になりました。(平成3年改正)


下記サイト(ConCom)にスーパー堤防を整備した事例が紹介されています。区域は整備前、住宅密集地であったり、大規模な工場が移転した跡地であったり、市有地であったりするなど広範囲に及んでいました。また、土地区画整理事業も実施されることが多いようです。


高規格堤防は、迷走した時期(平成22年に事業仕分けによって一旦廃止)もありましたが、年月のかかる事業のようです。高規格堤防上に植樹された桜は新たな名所(東京都江戸川区小松川地区)となっているそうです。


ふと、隅田川沿いのマンションに住んでいる知人の家(東京都)にうかがったことを思い出しました。当時(約30年前)もリバーサイドマンションは人気で、”花火の時期はいいですね”と聞いたところ、"花火も毎年だと飽きますよ"と言われたことも。
<参考サイト>
国土交通省 京浜河川事務所
https://www.ktr.mlit.go.jp/keihin/index.html
国土交通省 大和川河川事務所
https://www.kkr.mlit.go.jp/yamato/prepare/index.html
コンコム(ConCom) 防災を考える/第7回 スーパー堤防
https://concom.jp/contents/interview/vol15.html  

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