土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

最高の味(醍醐味)

長野市大岡(2018.3)から

今年1月、仕事帰りに牧場へ寄ってソフトクリームを食べたらあまりに美味しくて感激。自分が今まで食べた中で最高の味のような気がしました。


下記文献(信濃の食文化)を読んでいたら「醍醐味」ということばの語源の記述がありました。
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隋唐時代に大陸から渡ってきたものに牛乳と乳製品がある。牛は朝鮮半島から輸入された家畜で三~四世紀に飼育されはじめた。孝徳天皇の治世(644~654)に中国からの帰化人が牛乳をしぼり献上したとされている。大陸から伝わってきた乳製品は酪(らく)、蘇(そ)、醍醐(だいご)である。これらの乳製品が、どんなものか、いまの乳製品のなににあたるか諸説があり、はっきりしたことはわからない。


朝廷は諸国に牛を飼わせ、蘇を貢物として納めさせたが、信濃からも京へ送られた。信濃は渡来人が移住した国の一つで、乳製品の貢納量は関東地方についで多かった国といわれる。『日本畜産史』によれば、酪は棚状のチーズ、蘇はチーズらしきもの、醍醐は濃厚クリームかバター、脂肪といわれ「醍醐味」ということばの語源は、ここから出たとされる。
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「蘇」は古代版チーズにあたり、最高の味を「醍醐味」と言うようになったようです。


また、下記サイト(日本乳業協会)には「日本のチーズの歴史」に関する記述があり勉強になりました。
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醍醐天皇の時代(在位897~930年)には、諸国に命じて蘇を作って天皇に貢進させる「貢蘇の儀(こうそのぎ)」を行ないました。醍醐天皇はこのように酪農への理解者で「醍醐」という乳に関係した語を天皇の名にしたといわれます。
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<引用・参考文献>
今村龍夫「信濃の食文化」pp.66-67, 昭和61年4月発行
<引用・参考サイト>
一般社団法人 日本乳業協会
https://nyukyou.jp/

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