土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

切掛(きっかけ)

高山村から。写真を追加しました。 

2017年10月頃、書棚を整理中、奥にあった下記文献(たてしなの地名)をぱらぱら読んでいましたら興味深い記述がありました。
立科町茂田井(もたい)地区に「切掛」(きっかけ)という字名がありますが、その解説についてです。


「切掛」は物事の始まりのことで、茂田井、芦田両村ともに江戸時代から明治五年の地租改正の時の縄打もこの「切掛」から始めている。


とあります。
また、立科町芦田地区に「上切掛」「中切掛」「下切掛」の字名があり、同文献によると


「切り」は「切り開く」の意味があり、「掛け」は「崖(がけ)」または「かかる」、「始める」などの意味があることから、中尾新田の開拓にとりかかった場所、または崖を切り崩した場所という二つの意味がある。


 検地や地租改正の測量を「切掛」の場所から始めていたなんて面白いですね。確かにどこから始めるのにルールがあるとやりやすそうです。


<引用文献>
立科町教育委員会・文化財保護委員会編「たてしなの地名」p.128,p.35,平成21年発行

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