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不動産鑑定士の日々

鐘楼門

写真は長野市若穂牛島(わかほうしじま)にある蓮生寺の鐘楼(しょうろう)門前から。

鐘楼とは釣鐘(つりがね)をつり下げてつき鳴らすための建物をいいます。1階は出入口、2階は釣鐘がつり下がっていないので、近所の方にお伺いしましたがわかりませんでした。


この寺は現在、牛島区及び信仰会が維持管理する寺(浄土宗)ですが、創立者(開山)は源平の合戦での活躍が有名な熊谷次郎直実です。牛島区誌によると1204年直実が長野市の善光寺へ参詣のおり、念仏をひろめるため当牛島に阿弥陀堂一宇を創立したそうです。


長野市誌を呼んでいたら下記記述が目にとまりました。
「牛島蓮生寺の鐘楼門 弘化4年の犀川大洪水では釣鐘が高梨村(須坂市高梨)まで流れていった。」
記述の根拠は「大地震・大洪水日記」という文献にあるようです。ちなみに長野市若穂牛島の蓮生寺から須坂市高梨地区まで川の道路距離は7km弱あります。


また、1階に木像の”おびんずるさん”が置かれています。これは1844年千曲川の大洪水のおり、上流から流れ来て牛島地区の川岸に漂着したものを拾い上げて蓮生寺に安置されたと伝えられています(牛島区誌)。


洪水の歴史が感じられる若穂牛島地区でした。
<引用・参考文献>
「長野市誌第八巻」p.912
牛島区誌編集委員会編「牛島区誌」pp.255,257,1985年

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