土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

昔の物価変動

飯山市から。
古い写真(2010.2)ですが鉄道レールの除雪車が写っていました。

固定資産の評価ハンドブック(固定資産評価基準)を見ていたら昔の物価変動に驚きました。
償却資産の下記説明がありますが、物価の変動に応ずる補正倍数表によると大正4年から7年、昭和4年から8年などに激しい物価の変動がありました。


各年を調べてみると戦争や世界恐慌の影響と思われます。今も激しい物価変動となっていますが過去も同様のようです。


大正4年頃の事件:第一次世界大戦
昭和5年頃の事件:世界恐慌


<固定資産評価基準>
第1節償却資産
一 償却資産の評価の基本
償却資産の評価は、前年中に取得された償却資産にあつては当該償却資産の取得価額を、前年前に取得された償却資産にあつては当該償却資産の前年度の評価額を基準とし、当該償却資産の耐用年数に応ずる減価を考慮してその価額を求める方法によるものとする。
二 前年中に取得された償却資産の評価
(略)
三 前年前に取得された償却資産の評価
(略)
四 前年前に取得された償却資産で新たに課税されることとなるものの評価
前年前に取得された償却資産で当該年度において新たに課税されることとなるものの評価は、二及び三に準じて行うものとする。ただし、当該償却資産が昭和25年12月31日以前に取得されたものであるときは、当該償却資産の取得価額に「物価の変動に応ずる補正倍数表」(別表第16)に掲げる取得の時期に応ずる倍数を乗じて補正を行うものとする。


別表第16(物価の変動に応ずる補正倍数表・抜粋)
大正4年568.0 大正5年469.6 大正6年373.3 大正7年284.9 
昭和4年330.0  昭和5年401.1  昭和6年474.6 昭和7年427.7 昭和8年373.3


<引用・参考文献>
「評価ハンドブック(固定資産評価基準)令和3年度」p.122,p130・一般財団法人地方財務協会

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