袋とじ
安曇野市から。
私は、学生や若い人に宅地建物取引士の試験を受けるように勧めています。民法や行政法規といった一連の勉強をする中で契約書の中身が理解できるようになるからです。
「宅地建物取引主任者」、現在の「宅地建物取引士」の試験は、姉が受験した頃(昭和40年代後半)、会場に六法全書の持込みが許されていました。そんな昔でも難しい試験の一つでした。姉の不動産に関する知識が豊富なのに刺激されて私も宅地建物取引主任者の試験を受けてみようと思いました。
不動産鑑定士事務所(東京)での修行時代(約30数年前)、ビル一棟の賃貸仲介業務に携わり資格が役に立ちました。賃貸借契約書を作成時に袋とじする方法がわからず、先輩から教わりました。当時製本テープなどない時代で和紙の袋とじでしたからやり方が複雑でした。今ではユーチューブの動画でやり方を見る時代になっています。
その仲介管理業務をしていたビルは、カードを通して事務所内へ出入りするシステムで、テナントから「真夜中に出入りする人がいるので出入りの記録を提出してほしい」と言われて困りました。当時の設置していたシステムでは入退出の記録はありましたが、渡していたカードの特定ができなかったからです。そのテナントはまもなく撤退していきました。また、別のテナントから共益費(管理費)の詳細を提出してほしいと言われ、困りました。オーナーが承諾しなかったからです。
先日、不動産業者と話しをした際、袋とじのことが話題にあがったので、昔のことを懐かしく思い出しました。