土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

古い地名3

信濃町から

地名に関する文献を読んでいたら以下の記述がありました。


「東京の古い地名、江戸は河口をあらわすもので、隅田川が東京湾にそそぐあたりをさすものであった。奈良は、現代語の「ならす」につらなる平地をあらわす古語で、いまの奈良市のあたりが広い平地であったために起こった地名である。」


「江戸」という地名は川に関係がありました。


また、以下の記述もありました。


「⑫ 全国に見られる川にちなむ地名
自然地名のなかでとくに多いのが、川にちなむ地名である。(略)古代には水の流れているところが「水流」(つる)とよばれた。宮崎県には川水流(かわづる)などの表記をとる地名が残っているが、今日では「水流」に「鶴」の字があてられる場合も多い。つまり、鶴のつく地名の多くは、ツルがいたことにもとつくものではなく、川のそばをあらわすものなのである。たとえば、鶴間や鶴舞の地名は、「水流間」つまり川幅が狭いところをさすものである。


「水流」をツルと読むことがあるようです。
長野市に「鶴賀」という大字があり、鶴賀権堂地区の字名には水に係る下記地名があります。
「流」(湯福川に沿う地)
「柳原」(柳が生えていた)
「中色黒」(黒い土の田)
「下色黒」(水田地帯)


「鶴」という地名が水に関わりにあることがわかって勉強になりました。


<引用・参考文献>
武光誠「地名から歴史を読む方法」pp.53-55,1999年
権堂町史編集委員会「権堂町史」p.9,平成5年

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