土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

シロアリ

 

12年前に写した藤棚(長野市)。


 3年ほど前に自宅がシロアリ被害にあったのでシロアリの論文(総文字数13202)を書き不動産専門誌(Evaluation・プログレス)に投稿しました。
 No.62「シロアリと不動産との関連(上)」2016年
 No.63「シロアリと不動産との関連(下)」2017年
  プログレス
 http://www.progres-net.co.jp/evaluation/


 その中で参考になったことを書きます。


 シロアリの好き嫌いが文献に載っていました。
 「木材は樹種によってもシロアリの嗜好性にかなりの差がみられ、実験方法によって結果に大きな差が現れるが、一般にマツ材を最も好む。(略)清水(1971)はヒノキアスナロ、スギ、ベイツガ、イヌマキ、スダジイ、アスナロ、アカマツ、クロマツ、ヒノキの9種の木材についてイエシロアリに対する耐蟻性試験を行い、その耐蟻性はヒノキアスナロ>イヌマキ>ヒノキ>アスナロ>スダジイ>ベイツガ>アカマツ>クロマツの順であり(略)」とありました。
 この中で、マツは家の梁、ベイツガは土台に使われることがあります。
 被害にあいやすい土台の種類には特に注意が必要でしょう。


 執筆を通してシロアリ駆除業者の下記言葉が印象に残っています。
 「ヤマトシロアリは、日本全国どこにでもいます。庭先を含めてどの家にでもいても不思議ではないです。中古建物の浴室や便所をリフォームするとよく見つかって呼び出されます。」


<引用文献>
シロアリと防除対策編集委員会編「シロアリと防除対策」p.159,(社)日本しろあり対策協会

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