土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

木留神社2

前回の続き~
木留(きどめ)神社の敷地内に樹齢300年以上の立派なケヤキがありました。

長野市誌によれば「以前、犀川の沿岸にあって、流木がここに留まることが多かったため、昔から木留明神と称した。」とあり、神社の案内板も”神社すぐ南側を犀川が流れていた”と説明がありました。


しかし、木留神社から犀(さい)川河川敷まで直線距離で850m、標高差は約4~5m(神社標高358.7m・犀川河川敷同354m)もあります。犀川が流れていたとは、にわかに信じがたいなと思いました。


文献(善光寺古道を歩く)に裾花川説をとる下記記述があります。
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裾花川畔にあった木留神社
(略)かつてこの神社は、裾花川の川端にあった。境内西側に今も残る石積みの一部がそれを物語っている。
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実際、神社西側に高さ0.5m~1m程度の古い石積み擁壁があります。


神社と裾花川間の距離は約380m、標高差はほぼ同じですから、神社脇を流れていたのは裾花川のことかもしれないと思いました。
土地評価のブログ「網状流路の面影」2023/11/06(裾花川旧流路)
https://tnaito.muragon.com/entry/366.html
<引用・参考文献>
「長野市誌第八巻」p.198,平成9年
離求庵「善光寺古道を歩く」p.153,2006年
人里の巨木たち 木留神社のケヤキ
http://www.hitozato-kyoboku.com/kidome.html

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