土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

古い地名6(川)

栄村秋山郷(2007.8)から。
この周辺(切明温泉)は、秘境で天然手堀り温泉ができる場所として知られています。

昔、現地調査した土地周辺に「大曲」という字名があり、地域誌に”近くの川の流れが蛇行して大きく曲がっていた箇所”と記載されていました。


現在の川は直線になっているので”えー、ここまで曲がっていたのか”と驚いたことがあります。川の流れが直線の場合、近年、改修工事がされたことを疑ってみる必要があります。


また、「砂田」という字名がありました。「砂田」は、増水で水が堤防を乗り越えて泥と砂が流れ込んだ水田や土壌に砂が多いため水が浸透しやすい水田の意味のようです。現地調査した土地は川からだいぶ離れていたので不思議に思っていたら、大昔は近くに川(旧河川)があったことを地域誌で知り納得しました。


たまに字を記した図面を眺めることがあります。
珍しかったり、変わったりした字名があると市町村誌や地域誌を調べることが、仕事のようで趣味のような感じでしょうか・・・。
<引用・参考文献>
松崎岩夫「長野県の地名 その由来」p.308

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