土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

野沢菜発祥の寺

野沢温泉村(2013)から。

飯山市誌をみていたら野沢菜の発祥について記載がありました。
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(2)野沢菜の来歴
野沢菜は下高井郡野沢温泉村健命寺の8世晃天園瑞が1756年(宝暦6)に西京遊学のさい上方から天王寺カブの種子を持ちかえり、寺内つづきの畑地に試作したところ突然変異し野沢菜になったと言い伝えられている。晃天園瑞は現中野市新野の田川五兵衛の二男として生まれ、新野にある松山寺8世徹眼台道和尚の弟子となって、宝暦年間に健命寺の8代住職になり前述したように種子の導入をされ、のち飯山市小境の弥勒寺11世になり、更に木島平村高石の泉龍寺11世の住職となり、布教と野沢菜栽培を普及することに尽力され、1775年(安永4)亡くなっている。
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健命寺は温泉街を北へ登った所にあり、野沢菜発祥の地の碑があります。
文献(探訪信州の古寺)によると天正2(1574)年上杉景勝の家臣が建立(寺領11石寄進)しています。また、下記サイトによると境内の薬師堂にある「薬師瑠璃光如来は上杉謙信の陣中守り本尊であったと伝わっています。」とありますから、上杉家と結びつきが強かったようです。


寺の建立は1578年(天正6年・上杉謙信逝去)に起きた「御館の乱」(おたてのらん)の前ですからまだ平穏な時だったのかもしれません。


住職の晃天園瑞(こうていえんずい)は私の菩提寺の住職も勤めていたことに驚きました。


健命寺は曹洞宗の宗派に属し、弥勒寺(みろくじ・飯山市)の末寺(野沢温泉史)にあたります。
<引用・参考文献>
「飯山市誌 自然環境編」p.393
「探訪信州の古寺 第Ⅲ 禅宗」p.162,1996年
<参考サイト>
野沢温泉観光協会(薬王山健命寺(けんめいじ))
https://nozawakanko.jp/spot/spot1921/ 

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