土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

野々海池

野々海(ののみ)高原の湿地帯(2016)から。

標高1,020mにあるこの高原は、飯山市と栄村の間にあって、キャンプ場があることで知られています。また、ブナの原生林が広がっていることも有名です。池の脇には照岡山国有林分収育林契約分収林(3.7187ヘクタール・飯山市照岡)があり、樹種は分収林として珍しい「ブナ他広葉樹」が指定されています。


飯山市誌に野々海池の説明があります。
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深坂峠・野々海峠に囲まれて、南方に広いくぼ地をしている湿地帯がある。この湿地帯の南端に排水川になっている野々海川があり、その出口を栄村水内地区の開田のためにせき止めて築堤したため池が野々海池である。(略)
野々海川に注ぐ南側の出口に築堤し、ため池をつくり開田したいという山麓住民の悲願で、池づくりの歴史は古い。文政年間(1818~1829)、白鳥村の月岡又右衛門が、野々海池に近いくぼ地を利用して堤を築き、雪解け水をためる又右衛門堤をつくり、15haの開田に成功した。
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サイト(水土里ネットながの)には、下記説明(要約)があります。
昭和24年から「野々海開拓」が始まり、昭和30年には野々海池が完成。幹線水路の開削もほぼ完了し、同31年から開田工事が始まり昭和40年にすべてが完了しています。


ここは冬、積雪が7m以上と言われる世界。
今改めて眺めていると標高1,000mを超える所へため池を造った江戸及び昭和時代の住民の悲願が感じられました。
<引用・参考文献>
「飯山市誌 自然環境編」pp.249-250,平成3年
<参考サイト>
賢者のさと栄村・秋山郷
http://sakae-akiyamago.com/watch/572/
水土里ネットながの(長野県土地改良事業団体連合会)
https://www.nag-doren.or.jp/canallist/canallist-1808/ 

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