土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

生麦事件2

長野市(2012.7)から。

~前回の続き~
 生麦事件で薩摩藩士は、馬に乗っていた人間を肩からきりつけています。吉村氏は地面から飛び上がって届くのかどうか疑問に思い、鹿児島へ急きょ取材に行かれています。まず馬の種類(日本製か外国製)を調べて上海(中国)から持ってきた背の高いアラブ系であることがわかります。次に、藩士の剣法を調べ、野太刀自顕流であることを知ります。そして、その剣法師範のところへ行き、刀身がすごく長いこと、藩士が大名の前で模範の演技を見せているほどの腕前であったこと、藩士の身長が高かったことなどの事実がわかり、肩から斬りつけることができた旨を文献(総特集 吉村昭 歴史の記録者)で説明しています。


同文献によると、次のように回顧しています。
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結局、鹿児島に飛んで、納得したけど、文章としてはたった二行分(笑)。
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歴史の史実を徹底的に調べる姿勢に感動しました。
<引用・参考文献>
文藝別冊「総特集 吉村昭 歴史の記録者」pp.58-59,河出書房新社

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