土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

名寄帳(なよせちょう)

白馬村(2009.7)から。

今月、役所に行って固定資産名寄帳を取った時、そういえば村誌(旧牟礼村誌)に下記の記載があったことを思い出しました。
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検地帳
検地すると、野(の)帳に書き、整理して検地帳をつくる。検地の結果を集計したものが検地帳であり、「水帳」ともいう。水帳は、御図帳の当て字で、現在の土地台帳である。(略)
名寄帳
検地帳から、同一作人の田畑を拾い出して、集めて配列したものである。個人の耕作のすべてであり、現在も役場に「名寄(なよせ)帳」として名称が残り固定資産税算出に用いられている。
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野帳(やちょう)は野外利用のノートですが、土地家屋調査士の方が測量によく用います。今は電子野帳の時代になっているみたいですが・・・。
牟礼村誌では野帳を「や(ちょう)」ではなく「の(ちょう)」とふりがながありましたから「のちょう」とも読んでいたようです。


名寄帳という言葉は江戸時代の検地に関連した言葉であったようです。何気なく使う言葉に時代を感じました。
<引用・参考文献>
牟礼村誌・学校誌編纂委員会編「牟礼村誌 上」pp.320-321,平成9年

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