土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

古い地名5(尾)

安曇野市(2017.5と2021.5)から

山間部や川沿いの高台の地名や集落名に「〇〇尾」というように「尾」の字がつくことがあります。なぜなのか昔から少し疑問に思っていました。
たとえば小川村に花尾、稲尾、梶尾、穴尾、長野市に細尾、狸尾、上栗尾、下栗尾など。


文献に
[山腹に張り出してきている尾根地形などには、「尾」をつけた地名が多い。すなわち、八坂村で「藤尾」「宮の尾」「笹尾」「小松尾」「栗尾」があり、広津の「草尾」「栂尾」、美麻村の「奈良(楢)尾」「曲尾」「花尾」等の地名がそれである。]
とあったので長年の疑問が解消されました。


実際、「小松尾」地区にはせり出した尾根に小松尾城跡があります。


ただし、地名には諸説あるようで、場所によっては楢(なら)の木が生えていたため「奈良尾」になった説があります。


なお、八坂村、美麻村は合併により現在、大町市になっています。


<引用・参考文献>
信濃毎日新聞社編「新しなの地名考」p.210,昭和50年
<参考サイト>
史跡紹介(小松尾城跡)
https://www.nagano-cvb.or.jp/furinkazan/shiseki/entry/000539.php.html


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