土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

古い地名4

飯山市(2009.4.27)から。

先日、長野市誌を読んでいたら下記記述がありました。
「弥生時代の遺跡は屋地を中心とした一帯にあり、弥生式土器は蛭川と藤沢川の二つの川の扇状地の扇端部から出土する。「ヤチ」の地名の示すように川の出口の湿地帯であり、湧き水に頼った水田耕作がおこなわれていたのであろう。」


長野市松代地区の蛭川近くには屋地遺跡があります。住宅団地造成のため発掘調査(1976年)が行われ弥生時代後期から近世にいたる複合遺跡であることがわかっています。


谷地(やち)は災害関連の地名として有名なので知っていましたが、同じ読み方の「屋地」も水害関連の地名だったことに少し驚きました。


ちなみに谷地(やち)は下記サイトに説明があります。
「浸水しやすい平野中の凹地・低湿地を示す名称には、ヌマ(沼)、ムタ(牟田)、ニタ(仁多)、コガ(古閑)、カタ(潟)、ニイダ(新田)、クボ(窪)、ハチ(鉢)、ヤチ(谷地)などがあります。」
龍ケ崎市(地名に示され土地に刻まれた災害の履歴)
https://www.city.ryugasaki.ibaraki.jp/anzen/bousai/bousai_yomimono/bousai/2013081503092.html
<引用・参考文献>
長野市誌第九巻,pp.400-402,2001年

×

非ログインユーザーとして返信する