土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

古い地積測量図

茅野市(2009.2)から。

先日、昭和41年に分筆登記された地積測量図が法務局にあるので驚きました。
前に長野市市街地で昭和38年頃のものがありましたが、それは例外と思ってました。
ただ、昭和52年以前の地積測量図でしたから境界標はありませんでした。


長野県の場合、法務局に備え付けられている地積測量図は昭和44~45年頃からのものが多い気がします。個人的な感想ですが・・・。


地積測量図に関して下記の不動産登記法及び法令の改正があります。
昭和35年不動産登記法改正(不動産の表示に関する表示登記制度が創設)
昭和52(1977)年細則一部改正-境界標を記載(平成5年さらに改正)
平成16(2004)年不動産登記法改正-原則残地も測量


特に平成16年の改正(実施は平成17年3月)は画期的で分筆登記における「残地」も原則、測量(不動産登記事務取扱手続準則第72条)しなければならなくなりました。


それまで分筆する部分だけ測量すればよかったですから。
下記のように残地面積(1番1)が正確になりました。
(例:1番の土地を分筆する)
<平成16年改正前>
1番:登記面積1000㎡
1番:実測面積500㎡
1番2:分筆面積100㎡
1番1:残地面積900㎡


<改正後>
1番:登記面積1000㎡
1番:実測面積500㎡
1番2:分筆面積100㎡
1番1:残地面積400㎡


地積測量図は改正毎に精度が増していったようです。


<参考文献>
表示登記研究会編「分筆登記の実務」民事法情報センター,平成6年
編集代表:荒堀稔穂「Q&A表示に関する登記の実務第3巻」,日本加除出版

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