土地評価のブログ

不動産鑑定士の日々

ため池

上田市(2010)から。近くにブラックバス、ブルーギルといった特定外来生物の放流禁止に関する警告板がありました。

上田市には「ため池」が数多くあります。
特に塩田平と呼ばれる地区(東塩田・中塩田・西塩田)には30ほどの「ため池」があり、ため池ハザードマップが公開されています。


文献をみていたら江戸時代の大名である仙石家のことが書かれていました。戦国時代に活躍した仙石秀久(権兵衛)のことは、漫画「センゴク」(宮下英樹氏)で読みましたから興味がわきました。
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溜池数は、個人利用の小池まで数えると近世には二百有余にのぼっていた。(略)
真田氏時代には、山田池(略・以下同)・来光寺池・手塚池・小島大池・甲田池・夫婦池などが修増築もしくは新築されている。当時の池は、灌漑対象が一村単位のものが多かったといわれる。
ついで上田藩主が仙石氏の元和八年~宝永三年(一七〇六)の時期になる。戦国の世が遠のき、どの大名も領内の新田開発に力を入れた時期であるが、仙石氏も用水開削とともに溜池の築造・修築や灌概水路の改修に力をそそぎ、既存の池を増修築するとともに、多くの池を新築造した。この時期の成立と伝えるものに、東前山地区の下之郷中池・下之郷新池・手洗池、富士山地区の北の入池・水沢池、中塩田地区の倉保根池・上原池・上窪池・加古池・塩吹池・五加男池・五加女池・共有池・上平池・中野前池、西塩田地区の塩野池・山田新池などがある。仙石氏は溜池を一村のみでなく数か村の共用にたえるように修築・新築する方針をとったといわれている。
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漫画の仙石秀久(権兵衛)は豪快なイメージがありました。権兵衛の子孫は大名としてため池の修築や新築といった地道なことを数多くやっていたようです。
<引用・参考文献>
長野県土地改良史編集委員会「長野県土地改良史第一巻歴史編」p.119,平成11年
<参考サイト>
上田市
ため池ハザードマップ
https://www.city.ueda.nagano.jp/soshiki/totikai/1133.html

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