辛味大根
飯綱町?(2015.5)から。正確にはどこで写したかははっきりしません。
先日、坂城町方面の店にて大根おろしそばを食べました。辛味大根が効いていて満足な気分に。坂城町には伝統野菜として辛味の強い「ねずみ大根」があります。
そういえば松尾芭蕉の有名な句を思い出しました。
文献(信州学大全)によると下記記述があります。
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ダイコンは古代、大根と書くと、オオネ(於保根)と読んでいた。(略)
身にしみて大根からし秋の風
貞享五年(一六八八)秋、松尾芭蕉は美濃国から木曽谷を通って、更科郡嬢捨(おばすて)に至り、中秋の名月をめでた。その際の旅行記が『更科紀行』である。この時木曽で辛味大根を下ろして、つけ汁に入れて蕎麦を食べた。その体験をしたためたものが、「大根からし」の句である。この句碑は媛捨山(冠着山1252m)が見える麻績(おみ)宿に建てられている。
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句の中にある大根(そば)をどこで食べたかは木曽説が有力ですが、千曲市の姨捨(おばすて)から善光寺へ行き、坂城を経由して江戸へ帰った可能性があることから坂城説もあるようです。
芭蕉は辛味が効いているソバに驚いたのかもしれません。
<引用・参考文献>
市川健夫「信州学大全」p.671,2004年
<参考サイト>
坂城町のわが街じまん
https://www.town.sakaki.nagano.jp/lifestudy/jiman_sakaki/child_sakaki_e.html
俳聖松尾芭蕉翁(更科紀行(11句))
https://www.basho-bp.jp/?page_id=26
